RED & BLACK

観劇日記

Watainがナチス式敬礼で炎上

Watainの炎上案件が1年くらい前(2018年3月)にあったなと思い出した。日本語圏では一切話題になってなかったけど・・・

WatainのライブギタリストのSet Titanがナチス式敬礼をした写真が炎上したということ。彼は以前にライブでもナチス式敬礼をやって炎上していたようだ。

 

twitter.com

 

下の記事にErikの声明が載っているので訳して載せた。声明では、ファンや仕事仲間にもいろいろな「人種」がいるのはナチではない証拠、ということだけれど、これはよくある「○○の友達がいるから差別主義者ではない」理論で、おかしい。ここにアジア人のBurzumのリスナーがいるからといってVarg Vikernesがレイシストではないことにはならない。ただ、raceを括弧付けにしているあたりはある程度レイシストではないのだろう感がある。

ライブの件のときは、ナチス式敬礼だというのはmisinterpret(誤解)だと言っていたのに、写真の件ではin jest(冗談)でやったいうのも筋が悪いのでは。まあ現代の欧米でいつもブラックジョークでナチの話するなんて言えるものではないけど・・・

彼らの曲や歌詞は「ユートピア的右翼イデオロギーに対するアンチテーゼ」というのは面白い。最近の興味として、ブラックメタルが北欧でどのように受容されているのか気になる。たしかWatainはスウェーデンのチャートで1位を取ったりしていて、ファンもかなり多いのだろうか。(この前のジャパンツアーでは150人くらいしか客が入ってなかったのに・・・)。オルタナ右翼は彼らをどう思っているのか?ご存知の方教えてください。

 

Watain: Photo of Guitarist Giving the Nazi Salute Surfaces Online

www.metalsucks.net

 

WatainのライブギタリストSet Teitan(本名David Totaro)がナチス式敬礼をしているような写真がオンライン上で発見された。この写真はFacebook上で出回った後、匿名の情報源によってMetalSucksに送られてきた。

WatainのフロントマンErik Danielssonは、この写真についてMetalSucksに以下のような声明を送ってきた。

「これは言わなくてはならないことだが、あの写真のジェスチャーは冗談でやったことだ。しかしこの時間の無駄でうんざりする無意味なことを終わらせるために、またさらに望みのない議論を避けるために、問題のギタリストはしばらくの間身を引くことにした。

俺たちは、どんなものであれWatainが政治的意図を持っていると主張する、悪意ある無知なやつらに唾を吐いてやる。今まで20年間そうでないことを証明してきたし、これはもっと知られるべきだ。最後に、今や世界中のメタルカルチャーを苦しませている愚かな倫理的魔女狩りヒステリーを供給することを主張するやつら全てに、心からのFuckを送りたい。Hail Satan!」

1月、Teitanがストックホルムでのライブ中に最悪な「ジーク・ハイル」と解釈されるハンドジェスチャーをしたとき、Watainは炎上している。当時、このバンドは声明でこの非難を退けていた。

「Kraken公演でのSetの腕の動きが『ナチス式敬礼』だと誤解されていることが俺たちの注意を引くようになってきた。クソ、皆知っているように、Watainのメンバーは公的にも個人的にナチスイデオロギーと何の関係もない。この声明で、このうんざりする話題に対する不必要な推測に終止符を打ちたい。

俺たちが曲や歌詞で賞賛しているものは、過去のユートピア的右翼イデオロギーに対するアンチテーゼと見なすことができる。俺たちの聖地であるステージで、俺たちの敵を「敬礼する」ことにはあまり意味がない。これを言えるのを誇りに思うが、すべての「人種」やジェンダー、民族、文化的バックグラウンドから成っている俺たちのファンやサポーターが証言できることを確信している。

俺たちの仕事仲間も広い多様な民族的バックグラウンドを持っていることも証拠になるだろう。ほかにも挙げればまだまだある。政治的、イデオロギー的な議題によるあらゆる形の染みを消し去り、自分たちの手で創造してきた聖域の中で、悪魔の炎がはっきりと汚れなく燃えることができるように。

もちろん、これらの歓迎されない、都合が悪く見当違いの告発が許されていることは大変残念だし、この問題は置いておいて手元にある重要な仕事に集中したい。

ご理解ありがとう。」

Teitanは2007年からWatainのライブメンバーだが、アルバムには参加していない。Watainに加えてAborymやBloodlineのメンバーで、最も有名なのはDissectionの最後の参加者であることだろう。ご存知の通り、Dissectionは、1997年に、アルジェリア出身の38才のゲイ男性Ben Meddourの殺害に関与したJon Nödtveidtがリーダーであった。Nödtveidtは2004年に出所した後、2006年にDissectionの最後のアルバムReinkaos(Teitanが参加)をリリース、同年に自殺した。