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観劇日記

【感想】劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバーコンサート アンマスクド

「アンマスクド」の初日を見てきた。アンドリュー・ロイド=ウェバーの曲を集めたコンサートの初の輸出版。

ALWのキャッチーな楽曲と、劇団四季の歌唱力と生オケの組み合わせで、すごく楽しい時間を過ごせた。

 

基本情報

2021年12月5日(日)マチネ@相模女子グリーンホール

キャスト

ヨセフ、ミストフェリーズ:笠松 哲朗
ジーザス、アレックス、ラム・タム・タガー:山下 泰明
ファントム:飯田 洋輔
チェ、ジョー、ラウル:飯田 達郎
ユダ、スキンブルシャンクス、デューイ:白瀬 英典

クリスティーヌ:真瀬 はるか
ミストレス、カルロッタ、ソリスト(ピエ・イエズ):吉田 絢香
マグダラのマリア、シンデレラ:平田 愛咲
エヴァ・ペロン:谷原 志音
グリザベラ、ノーマ:江畑 晶慧

チェロ:松尾 佳奈

記憶を頼りに書いているので、間違っていたらすみません。

 

感想

まさしくALWのオタク向けのコンサートだった。ALWのビデオメッセージがあるとは聞いていたけれど、日本の皆さんコンニチワ程度かと思うじゃん。違った。想像の10倍くらいの分量があった。というかALWがMCだった。曲が終わって客が拍手する間も満足に与えず登場し、その曲が生まれた背景を解説してくれるALW。次の曲が始まっても喋り続けるALW。そして映画キャッツをディスるALW。

しかも映像は日本版のために撮りおろし(だと思う)。劇団四季のためのリップサービスも沢山してくれていた。ALWの毒吐き発言に、客席は「笑っていいのか・・・?」みたいになってたのが可笑しかった。

 

ALWの曲から良い曲を集めると超絶技巧曲ばっかりになるというのがよく分かった。これを歌い通せるキャストを10人も揃えられるのは流石。全員超絶に歌がうまくてもはや暴力。コンサートだと思って油断していたら、結構演技もしてくれる。私は山下泰明さんのジーザスにガツンとやられてしまい、ラム・タム・タガーで止めを刺された。山下さんジーザスと白瀬さんユダで公演やりませんか?

さすがにダンスはほぼないが、唯一ミストフェリーズはゴリゴリに踊ってくれていた。他の猫は箱だけど(意味が分からないと思うが、見れば分かります)。

 

ふだん劇団四季では見られない作品の曲を、四季の、しかも四季の中でもトップレベル歌うまの俳優さんたちが歌っているのを見られるのが嬉しい。特に『スクール・オブ・ロック』は去年ホリプロの公演が中止になってしまって見られなかったので、ここで見られて嬉しかった(パンフでも社長さんが中止になったことに触れてくださっていた)。

新作の『シンデレラ』からも1曲入っていた。このコンサートのためにわざわざ訳詩を作ったんだろうけど、フルの日本版を見るのが今から楽しみになった。

 

四季のレパートリーのミュージカルは、ほぼカラオケになってしまったけど、このコンサートでは生演奏で聞けたのも嬉しい。普段四季の劇場でかかっているカラオケ音源よりもロックなアレンジなのも好み。ALWの曲はこうでないとね。

Variation 23は初めて聞いた曲だけどすごく好きになったし、チェロの松尾佳奈さんのソロも素晴らしかった。

 

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客席からの写真撮影OKだったので、開演前の写真を。五線譜が『JCS』のオーバーチュアなのに気づいてニヤニヤ。オープニングナンバーはこの曲だと思いきや、裏切られた(笑)。開演前は後ろの変な模様は何だろう?と思ったけど、だんだん分かってきます。

ミュージカル形式だけど、衣装や小道具もところどころあった。『エビータ』のプラカードがあったのは左翼的には嬉しい(?)。『サンセット大通り』のカーチェイスの場面の照明とか、「ピエ・イエズ」から『オペラ座の怪人』メドレーにかけての小道具の使い方とか、オオッと思うところが結構あり。

 

初日に相模原くんだりまで来ているとあって、客席も猛者が集まっていたらしい。スキンブルシャンクスのナンバーで手拍子がキッチリはじまったのは笑ってしまった。そしてグッズとキャストボードに長蛇の列ができていた。グッズ売り場と別にプログラム売り場があることをスタッフさんも把握していなかったりして、ちょっと混乱が見られた。

 

See also:

iceisland.hatenablog.com

そういえば、飯田洋輔さんは一昨年に同じ相模女子グリーンホールで『エビータ』のチェを見ていた。

iceisland.hatenablog.com