RED & BLACK

観劇日記

子どもと大人のエンパワメント|ミュージカル『スクールオブロック』

スクールオブロック』行ってきました。

映画版がとても好きなので、楽しみにしていた作品。

2020年に初演のはずだったがコロナ禍で中止になってしまったが、ついに見られた!長かった・・・

 

基本情報

2023年9月2日(土)マチネ@ブリリアホール

キャスト

デューイ・フィン:柿澤勇人

トミカ:大久保実生

ザック:後藤日向

ローレンス:熊田たまき

ケイティ:三宅音寧

フレディ:村井道奏

サマー:中川陽葵

ロザリー・マリンズ:濱田めぐみ

ネッド・シュニーブリー:太田基裕

パティ・ディ・マルコ:宮澤佐江

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感想

ダメダメなバンドマンのデューイが友達のふりをして名門校の教師になり、子供たちにロックを教えるというストーリー。

 

何といっても、子役の皆さんがとにかく上手い!!歌も上手いし、楽器も上手い。特に、トミカ役の大久保実生さんの歌の表現力がものすごかった。こんなに歌で感動したのは久しぶり。素晴らしい!

子どもたちの歌が上手くて表現力が素晴らしいことで、抑圧されて自信を持てない子供たちが自由奔放なデューイとロック音楽によってエンパワメントされるところや、逆に子供たちが社会に認められずにいるデューイをエンパワメントする様子が、非常に真に迫っていてとても感動した。

なお、抑圧的な親たちの中に自然にゲイカップルがいたり、マーサのフェミ発言が映画版よりも増えていたり、アップデートも感じられた。

 

柿澤勇人さんの演じるデューイはちょっと解釈違いだったかな・・・。柿澤さんのデューイは結構ふざけるんだけど、デューイはふざけてるんじゃなくて素の状態が変な人なので。

濱田めぐみさんのロザリー校長も、歌はさすがだったが、初めから良い人っぽさが全開で、厳しい校長先生には見えなかった。(『バンズ・ヴィジット』の時も同じ感想を書いた。)ただし、濱田めぐみさんの夜の女王のアリアが聞けるだけで10000円分くらいの価値はあった(しかも2回も聞ける)。

 

ジーザス・クライスト・スーパースターからミュージカルファンになった自分としては、やはりアンドリュー・ロイド・ウェバー(ALW)はロックの人というイメージが強いので、この作品を作ってくれたことがとても嬉しい。ただし、メインの曲が映画版そのままのため、ALW作品という感じはあまりしなかった。映画版をリスペクトしているんだなあ。

一番ALWっぽかったのは魔笛のシーン(とカーテンコールの魔笛ロックアレンジ)かもしれない。ロック好きだけどクラシックも認めているデューイは、ALWに似ている気がする。

冒頭にコメント動画でALWが登場するのはわりと訳が分からなかったが、「アンマスクド」に調教されているので、ALWが動画で登場するだけで笑ってしまった。

 

今回が初のブリリアホールだった。悪名高さに恐れおののいていたが、席の位置が1階中ほどのドセンだったこともあり、さすがに見づらくはなかった。たしかに歌詞は聞き取りづらかったが、楽器の音が爆音で声が負けていたせいだと思う。

 

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