舞台が見えなかった|ミュージカル『マチルダ』2023年
ミュージカル『マチルダ』見てきました。日本初演ということで気合入れて、ネトフリで映画版も見て予習万全で行ってきました。
基本情報
2023年4月22日(土)ソワレ@シアターオーブ
キャスト
マチルダ:三上野乃花
ミス・ハニー:昆夏美
ミス・トランチブル:大貫勇輔
ミセス・ワームウッド:大塚千弘
ミスター・ワームウッド:斎藤司
アマンダ:熊野みのり
感想
舞台が 見えない
今回、席が7列目16番でした。7列目なんて前の方の席、シアターオーブでは初めてだ~ワーイ!と席に来ました。
ところが、7列目までは床に傾斜がない・・・!?嫌な予感がした。
予感は的中し、舞台が全く見えませんでした・・・。
サブセンターなので、前列の方の頭が舞台の真ん中にちょうど被るんですよね・・・マチルダが舞台の真ん中にいると、前列の方の頭にスッポリ隠れてしまい、なんも見えない。大人だったら頭がかろうじて見えるくらい。もう、ずっとブランコや机の上にいてほしいと思ってしまったが当然叶わない。
前列の方は特に座高も高くなく、前のめりにもならず、ふつうに座っていらっしゃいました。私も日本の女性の平均身長だし。これで見えないってどういうことなんだろう。この席は見切れ席として売るべきだと思う。ウィーンの劇場で「目の前に柱があるよ」と言われたうえで買った席と同じくらい見えなかった。
見切れ席として買ったなら納得できたと思うのですが、7列目でこの見え方は全く予想外だったので動揺してしまい、最後まで立ち直れず。完全に諦めて目をつぶって見られれば良かったかもしれないのですが・・・
せめてもの感想
ネトフリ版と違ってマチルダの両親にソロ曲が1曲ずつあり、どちらも両親の反知性主義ぶりを描写する曲なので、皮肉度マシマシの印象だった。
マチルダ父の「テレビを見ていれば本なんて読まなくていいんだよ」という曲はすごくリアル。こういう人って実際に結構いるし、観客の中にもいそうで、そんなにバカにして大丈夫だろうかと心配になってしまった。現代だとテレビじゃなくてYouTubeかもしれない。マチルダ父役の斎藤司さんは芸人さんらしく、客いじりのキレも良かった。
マチルダ母の「女は勉強よりオシャレよ!」という態度も、昔の価値観という感じだが、それを反知性主義の一形態として提示してくるのはなかなか手厳しいと思った。
この2曲はなぜネトフリ版ではカットしちゃったんだろうか。すごく楽しいのに。
マチルダに兄がいるところもネトフリ版と設定が違っている。
ミセス・ワームウッドの方は、マチルダを嫌う理由として「子供は既に一人いるからもういらない」というもので、ネトフリ版よりも納得できる。一方、ミスター・ワームウッドは、既に一人男の子がいるのにマチルダを男の子だと思い込もうとしているので、かなり謎。原作では説明されているのかな?
また、ミス・トランチブルの撃退の仕方も少し違っていた。ネトフリ版を見たときには「天才のマが超能力を使って校長を倒すという展開は、ちょっとチートすぎるような気がするし、凡人が団結しても意味ないのか・・・と感じてしまって」と書いたが、舞台版ではマチルダのスーパーパワーの存在感が小さく、生徒たちがみんなで闘った結果に見えて、こちらの方が好みだった。
キャストの中では、ミス・ハニー役の昆さんが良かった。歌はもちろん、演技もうまい!ミス・トランチブルに怯えている演技のリアリティがすごかった。
ミス・トランチブル役の大貫さんも、ダイナミックな体の動かし方で迫力があった。リボンで体操をするシーンがめちゃくちゃ上手くてびっくりしてしまった。
See also:
昆さんつながりで。
大貫さんつながりで。