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観劇日記

プロジェクションマッピングが華やか|ミュージカル『ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ』(配信)

もう何回お世話になったか分からない、韓国観光公社さんのミュージカル無料配信企画。今回はミュージカル『ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ』(빈센트 반 고흐)を見た。

日本でも上演されたことのある作品だそうだ。

 

キャスト

ヴィンセント:イ・ジュニョク

テオ、ゴーギャン、父:パク・ジョンウォン

公式でキャストが出ていなかったのですが、たぶんこれであっているはず・・・

 

感想

ゴッホの人生を弟テオの視点から描いた、男2人ミュージカル。ゴッホの死後、病に侵されたテオが、ゴッホの回顧展を開くべく、兄との思い出を振り返るというストーリー。

 

残念ながら、音楽もストーリーもあんまり盛り上がりどころがなく、いまいち入りこめなかった。この前の『ブラザーズ・カラマーゾフ』のときも思ったけど、やはり起承転結って大事なんだなと・・・

ゴッホのことをテオが支えていたという2人の関係性は、魅力的だとは思うんだけど、有名な話だし、「知ってる」って感じなんだよな・・・ゴッホのキャラクターも、よくある「情熱の画家」のイメージそのままなので、目新しいものではないし。

一番良かったのは、ゴーギャンゴッホが喧嘩する場面かな。対決の2重唱は好き(cf:レミゼ)。ゴッホ役のイ・ジュニョクさんが、テオやゴーギャンに依存しまくりのキモい(すみません)様子を熱演していた。テオ役のパク・ジョンウォンさんも、優しい弟のテオよりも皮肉屋のゴーギャンが似合う。

もしかすると、男2人ミュージカルがあまり得意じゃないかもしれない。強い女が出てこないし。合唱もないし。

作曲のソヌ・ジョンアさんは有名な歌手らしいけど、ミュージカルらしいキャッチーな曲がなかったのも残念。

 

プロジェクションマッピングが豪華で、ゴッホの色彩豊かな絵を背景の大道具一面に映し出すのがとても華やか。まあ、ゴッホのミュージカルなんだから、これくらいはやってもらわないとね、という感じもするが。

こういう舞台美術がすごい作品は、生で見たほうが断然楽しいんだよなー。あと、配信なので、背景が見たいのにカメラが役者さんを追っていることがあり、じれったい時があった。

 

See also:

やはり、男2人の感情に強い女を混ぜこんだ『ファンレター』が最強なのでは?

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3人ミュージカル。好き。

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